突然、締め付けられるような重苦しさ、圧迫感がある胸の痛みを感じたことはありませんか。そしてその痛みが数分で治まったからとそのままにしていませんか。
狭心症等の虚血性心疾患のおそれがあるので胸痛を感じたときは、主に心臓や血管に関する病気を診る診療科である循環器科を受診することをおすすめします。
胸痛の全てが心臓を原因としているとは限りませんが、そうである場合は命にかかわることがあるからです。循環器科を受診して「心臓ではないよ。」と言われれば、まずは一安心ですし、心臓が原因の場合はすぐに治療を始めることができます。
循環器科を受診してほしい胸痛は、早足で歩いた時や階段の昇降時等に起こるものです（労作性狭心症）。また、何もしていないのに夜中や明け方に起こる胸痛もです（安静時狭心症）。そして次第に頻回に起こるようになり、労作時ばかりでなく、安静にしていても起こる胸痛（不安定狭心症）や胸痛が治まるのに30分以上かかるもの（心筋梗塞）は、早急に受診することをおすすめします。
狭心症等の虚血性心疾は、心臓を動かしている筋肉に酸素を送っている血管が詰まったり、細くなったりする病気なのですが、私は長年仕事をがんばって自分の体を大事にする暇のない方や、そのせいでストレスがたまっている方に多いように感じます。
お仕事をすることは当然大事なのですが、無理をしすぎず、体からの不調のサインを見逃さないようにしてください。そして症状のない虚血性心疾患もありますから、定期的に健診を受けるようにしましょう。40歳を過ぎたら人間ドック等を受けることもおすすめします。
それでは、お体をお大事に。