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健康処方箋 column

輔仁薬局健康処方せん冬だからこそ気を付けたい事

冬だからこそ気を付けたい事

author:まごころ調剤薬局 はさま店 薬剤師 高山 英征
published in:大分合同新聞平成29年12月掲載  No.126

 年末で何かと慌ただしい時季ですが、いかがお過ごしでしょうか?
この時季は健康管理が難しい時季と言われています。多い病気としてはインフルエンザやノロウイルスはもちろん、重大なものとして心筋梗塞や脳卒中が挙げられます。

 心筋梗塞や脳卒中が多くなる原因として気温低下による高血圧があります。(寒くなると血圧の薬が増える方もいらっしゃると思います。)それに加えて室内と室外の温度差による血圧の急激な変動によるものもあります。そのため、体を冷やさないようにすることや温度差が小さい環境を作る対策が重要になります。例えば、暖かい部屋からトイレや洗面所など寒い場所に行く時は、カーディガンを羽織ったりして体を冷やさないように心がけましょう。

 そして入浴時には特に注意が必要です。寒い脱衣所で服を脱ぐと急激に体表面の温度が下がり血圧が急上昇しますので、ヒーターなどの暖房器具で暖める対策が有効です。入浴後も浴室と脱衣所の温度差が少なくなります。また、浴室では入浴前に浴槽の蓋を開けておいたり、前もって浴室内の壁にお湯をかけたりして温度差を少しでも減らす対策が有効です。入浴中では汗をかくことで血液中の水分が減少し、粘っこい血液となり、脳梗塞や心筋梗塞を起こすリスクが高くなるので、入浴前後の水分を摂ることを心がけましょう。

 これからの時季は飲酒する機会も増えてくると思います。飲酒してすぐに入浴すると、血圧が下がりすぎて意識を失ったり、脱水を引き起こしやすくなったりするので注意が必要です。

 年末から年始にかけて慌ただしくなり、ついつい健康管理が疎かになりやすいですが、しっかり対策をして良い年をお迎えください。
 それではお大事に。

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