輔仁薬局

健康処方箋 column

輔仁薬局健康処方せん身近な皮膚の病気とその予防

身近な皮膚の病気とその予防

author:まごころ調剤薬局 森町店 薬剤師 白江 真
published in:大分合同新聞平成27年4月掲載  No.110

身近な皮膚の疾患である「ニキビ」と、これからの時季で増えてくる「あせも」について、お話しをします。

まずは「ニキビ」についてです。毛穴に皮脂が詰まることで発症します。ほとんどの人が一生に一度は経験する、一般的な皮膚疾患です。思春期の性ホルモンの影響、月経前のホルモンバランスの乱れ、誤ったスキンケア、睡眠不足や食生活の乱れ、ストレス過多等に起因します。

ニキビの悪化予防として、食生活では脂の多い食事や香辛料・糖分を摂り過ぎないように気をつけ、睡眠を十分にとることが大切です。また、ニキビをつぶすとニキビ周辺の皮膚にまで傷をつけたり、ニキビ痕がその後もずっと残る可能性が高くなるため、自己判断でつぶすことは避けましょう。おでこにできたニキビの見た目を気にして前髪をおろしている方は、自宅ではヘアバンドなどを使用し、髪の毛がニキビのところに当たらないようにすると良いです。洗顔で、皮脂や汚れをきちんと落とすことも大切です。洗顔料などをよく泡立てて、こすらないように洗いましょう。ニキビ用の石鹸や洗顔料などが有効です。ただし、洗顔を日に何度もして洗い過ぎてしまうと肌が乾燥し、かえってニキビを悪化させる事もあるので、洗顔の回数は1日に2回が良いとされています。

次に「あせも」についてです。たくさん汗をかいたときに、汗を出す管に汗が詰まって、あせもが発症します。汗をよくかくような気温の高い状態で、あせもができやすくなります。

あせもの予防としては、外出の後等に汗をかいたらシャワーや入浴によって、汗と汚れをよく落とす事が大事です。先程の「ニキビ」と同様に、ボディソープや石鹸はよく泡立てて洗うようにし、強くこすったりナイロンタオルを用いたりするのは避けましょう。また汗をたくさんかかないようにする事も大事なので、可能な限り適温での日常生活を送り、衣服は通気性の良いものを着ることも、あせもの予防になります。基礎体温の高い子供さんは寝汗をかきやすいので、夏場は特に就寝時の服装や温度管理には注意が必要です。

2つのいずれの疾患においても、患部が赤くなる・化膿している・長期間改善がないなどの場合には、皮膚科を受診し医師に相談して下さい。

それではお大事に。

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