便秘に悩んでいませんか。便秘とは、排便が正常に行なわれず、便が大腸内に長くとどまっている状態です。食べ物を食べてから、排出されるまでには24~72時間くらいかかるので、一般に3~4日以上便通がないと便秘です。ただ、便の量や回数には個人差があるため、毎日排便があっても量が少なかったり、便が硬かったり、残便感や膨満感があるときは便秘と考えられます。反対に、2~3日に1回の排便でも、前述のようなお腹の症状がなければ便秘とはいえません。
習慣性便秘:トイレをがまんしていると、便が直腸にたどり着いても便意が起こりにくくなります。女性に多くみられます。
弛緩性便秘:大腸の働きが弱くなったり、運動不足によって腹筋力が低下したりで、便を押し出す力が足りなくなって便秘になります。お年寄りや内臓下垂、体力の弱い人に起こります。
けいれん性便秘:ストレスや疲労が原因で、大腸の働きを調節する自律神経がバランスをくずすことで起こります。大腸のぜん動運動が強くなりすぎてけいれんをおこし、便がスムーズに送られなくなります。下痢や便秘を交互に繰り返したり、コロコロした硬い便が出るのが特徴です。
便秘になると腹部の張りや食欲不振、吐き気などの症状はもとより、ニキビや肌荒れ、さらには頭痛や痔、イライラなど精神的な症状も出ることがあります。便秘をなくすには、まず生活習慣を見直すことが大切です。
○便意がなくても朝食後にトイレに行く習慣をつけましょう。
○規則正しい生活を心がけましょう。
○しっかり睡眠をとりましょう。
○ストレスをためないようにしましょう。
以上のことを心がけたうえで、体を動かしたり、腹筋を鍛えたりして、腸の排便機能を強くすると効果的です。また、規則正しく食事を行い、食事内容も食物繊維質の多い食品をしっかり選び、適度な水分をとるように心がけましょう。それでも治らないときは薬を飲むのも一つの方法です。ただ、糖尿病や妊娠のために便秘になる場合もありますし、ほかにも腸閉塞や大腸がんといった疾患が原因となることもあります。これらの場合は便秘だからと安易に考えずに、早めに医師に相談してください。
それでは、お大事に。