血液中に尿酸の多い状態が続くと、尿酸が関節などに沈着して炎症を起こすことがあります。これが痛風発作で、足の親指の付け根に起こることが多く、突然激しい痛みを感じるのが特徴です。通常は数日で痛みは治まりますが、治ったわけではないので治療せずに放っておくと再発してしまいます。
血液中の尿酸が増える理由としては、①体内で作られる尿酸が多い、②体外に排泄される尿酸が少ない、③その両方、があります。もともとの体質や他の疾病の影響に加え、食べすぎ、アルコールの飲みすぎ、肥満、運動不足、ストレスなどの生活習慣も引き金となるので、日ごろから次のようなことに気をつけるといいでしょう。
1.適度な運動
ウォーキング、水泳などの有酸素運動をきつくない程度に続けることが大切です。
適度な運動は肥満の改善や、ストレスの解消にもつながります。ただし、急に激しい運動(無酸素運動)をすると、尿酸を増やしてしまうので逆効果です。
2.食べすぎず、飲みすぎず、バランスよい食事
食べ物に含まれるプリン体を極端に制限する必要はありませんが、プリン体の多い食べ物を食べすぎたり、偏った食事をするのはよくありません。色々なものをバランスよく食べましょう。アルコールは尿酸値を高めるので控えめに。野菜や海藻類は、尿をアルカリ性にして尿酸の排泄を助けるので、積極的に摂るとよいです。
3.水分をしっかり摂る
尿酸を尿と一緒に出してしまうために、水分をしっかり摂って尿の量を確保しましょう。アルコールやジュースなど糖分を含むものではなく、お茶や水がよいです。
尿酸値が高いからといって必ず痛風発作が起こるわけではありませんが、高い状態が続くと、腎障害や動脈硬化など他の病気を引き起こすリスクも高くなります。これらの予防対策は他の生活習慣病予防にもつながるので、尿酸値が高い方はもちろん、そうでない方も、できるところから生活に取り入れてみてはいかがでしょうか。
それでは、お大事に。