頭痛には「日常的に起こる頭痛」、「脳の病気に伴う頭痛」、「慢性頭痛」があります。
「日常的に起こる頭痛」は、かき氷を食べたときや二日酔い、かぜなどによるもので、誰にでも起こりうる頭痛です。時間がたてば自然に治るので、心配する必要はありません。これに対して、「脳の病気に伴う頭痛」は、くも膜下出血や脳腫瘍、髄膜炎などで、激しい痛みを伴うことが多く、命にかかわることもある危険な頭痛です。原因がはっきりせずくり返し起こる「慢性頭痛」が、いわゆる頭痛もちの頭痛といわれるもので、これが頭痛のほとんどを占めます。
「慢性頭痛」は、その原因や痛みの現れ方により、片頭痛、緊張型頭痛、群発頭痛の3つに分けられます。
◇片頭痛
若い女性に多い頭痛で、ズキンズキンと脈打つような強い痛みがあり、しばしば吐き気を伴います。頭の血管が拡がって炎症を起こし、周囲の神経を刺激することで痛みが生じるといわれています。まぶしい光、チョコレート、アルコール、空腹や寝不足などで誘発されやすいので、こういった刺激を避けることが、片頭痛の予防になります。片頭痛と診断がつけば有効な薬もあります。
◇緊張型頭痛
身体的・精神的ストレスで肩や首の筋肉が緊張して起こる頭痛です。締め付けられるような痛みが頭の両側に起こり、だらだらと続きます。無理な姿勢、長時間同じ姿勢を続ける、目の酷使や合わない枕などが身体的なストレスとなり、血行を悪くします。頭痛を軽減するには、時々休憩をする、首や肩を温めて血行を良くする、適度な運動をして筋肉をほぐすなどがあります。お薬としては、筋肉のこりを和らげる薬、精神的ストレスを和らげる抗不安薬や鎮痛薬などがあります。
◇群発頭痛
片方の目の奥がえぐられるような強い痛みがあります。いったん起こると一定期間痛みが続きます。
突然現れる強い痛みのときはもちろんのこと、安静にしても治まらない、あるいはだんだんひどくなる、市販の鎮痛剤を飲んでも改善しないといったときは、我慢せずに早めに医療機関を受診しましょう。
それでは、お大事に。