輔仁薬局

健康処方箋 column

薬の副作用

author:輔仁薬局 日赤前店 薬剤師 渡辺 哲夫
published in:大分合同新聞平成16年9月掲載  No.11

患者様よりお薬の副作用についてのご質問をよく受けます。

「副作用」という言葉は大変よく知られていますが、一般的に「都合のよくない作用」と思っていただいてよいでしょう。たとえば、お薬で下痢をした、かゆくなってきた、セキが出だしたなどさまざまです。また、寝つきをよくするお薬は、眠る時間帯に適度に作用するとよいのですが、もしも、起きる時間になってもお薬の作用が残っていてふらつくようでしたら、副作用の可能性があります。同じお薬でも、使う人によって効果や副作用は違いますし、同じ人が使ったとしても、使い方等によっては、副作用につながることがあります。

「副作用が心配」という声もよく聞かれます。お薬は本来、病気の治療などに使われるものですから、副作用を必要以上に恐れていては、本来の治療ができなくなる場合があります。ただ、副作用のつらい経験をされた方もいらっしゃるでしょう。よく知らないものを自分の体に使うわけですから、心配になる気持ちがあって当然だと思います。

「このお薬には副作用はありますか?」というご質問に対して、私たちは、その方の状況やお薬のさまざまな情報をもとにして、どのような副作用に注意するべきか考えてお答えするよう心がけています。理想としては副作用をすべて完璧に予測し、避けることができればよいのでしょうが、現実には極めて困難です。

お薬には、長所・短所があります。そのようなお薬とうまく付き合っていくためには、お薬を正しく理解すること、その方に適切なお薬を正しく使うことです。しかし、体の仕組みはとても複雑で個人差もあるので、実際に使用してみると相性が合わないこともあります。お薬を使用されていてなにか変わったことがある場合は、病状の変化による場合もあるでしょうが、お薬が関係している場合も考えられます。お早めにご相談ください。

それでは、お大事に。

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