糖尿病は、今では日本の成人の6.3人に1人が糖尿病又はその予備軍であるといわれており、患者数が増えている病気です。しかし、血糖値が高くなる病気というのは知っていても、血糖値が高くなるとどうなるのかを正確に知っている人は意外に少ないのではないでしょうか。
糖尿病の合併症は、主に血糖値が高い状態が続くことで、全身の血管に障害が起こってくることにより発症するもので、次のようなものがあります。
◇網膜症◇ 網膜の血管が破れることで出血し、放置すると失明に至ることもある病気
◇腎不全◇ 腎臓の毛細血管の障害により、腎臓の機能が低下する病気
◇神経障害◇ 末梢神経が障害されるために、痛みや熱さの感覚が麻痺し、ケガをしても気付かず壊疽をおこしてしまうこともある病気
これらを三大合併症といい、糖尿病になって数年を経過した後に現れてきます。その他にも、糖尿病の初期から始まる動脈硬化や免疫が低下することによる感染症なども起こってきます。
糖尿病は初期には全くといっていいほど自覚症状がないために、放置されがちですが、合併症の進行の速さは、「血糖値の高さ×糖尿病にかかっている期間」によって決まるので、食事や運動などの生活を改善し、いち早く血糖値を下げ、それを維持していくことが大事です。
それでは、お大事に。