もうすっかり寒くなってきました。 今回は、冬に注意が必要な病気の一つである高血圧についてのお話です。
高血圧の人にとって、冬は厄介な季節。寒さによって血管が収縮する、運動不足になりがちで、それによって体重が増えるなどが原因となり、どうしても血圧が高くなってしまうようです。冬は、夏に比べて最高血圧で10、最低血圧で5(mmHg)程度高くなる傾向があります。
冬は室内と屋外の気温差が大きいため、急に寒い屋外に出たりすると、血圧が突然上昇して、動脈硬化などのある人では脳卒中を引き起こしたり、狭心症の発作が起こったりします。早朝の散歩や運動などでは危険性が高くなります。十分に厚着をして寒さから身を守ってから行うか、日中暖かくなってから適度の運動をするように心がけてください。
また、入浴のとき、寒い脱衣所や浴室に急に入ったり、夜冷え切ったトイレに行くなども気温差によって急激な血圧の上昇が起こって危険です。脱衣所や浴室、トイレを暖めたりするなど、体温が急に変化しないように気をつけましょう。
降圧剤を飲んでいても、冬になると血圧が上がるようだという方は、薬の分量や種類について主治医の先生に相談してみるとよいでしょう。
それでは、お大事に。