運動のあとや眠っているときに、ふくらはぎが固くなり、とても痛い思いをされた経験、ありませんか?今回は、「足がつる」と表現する「こむら返り」についてお話しします。
私たちは、体を動かすため、筋肉を意識的に伸び縮みさせます。足がつるときは、意志とは関係なく、筋肉が強く縮みます。その様子が、反り返るように見えることから、「こむら(ふくらはぎの意)返り」と呼ばれるそうです。同じような症状は、指・首・肩でも起こります。また、こむら返りは、熱中症の初期症状とされます。
原因を、挙げてみましょう。
まず、ミネラルバランスが悪くなり、筋肉のミネラル(カルシウム・マグネシウム・カリウム)が不足すること。運動時や寝苦しい夜など、大量の汗をかくと、ミネラルが失われるため、こむら返りが起きやすくなります。
次に、運動不足で、筋力が低下すること。いざ体を動かそうとしても、弱った筋肉がうまく働かず、不意に筋肉を縮めることにつながります。
加えて、気候や病気による、血流や神経伝導の悪化も考えられます。動脈硬化や糖尿病、腎機能低下などの持病の方は、こむらがえりが起こりやすいようです。ひんぱんに起きる場合は、体の不調を示しているかもしれません。気になるときは、医師に相談しましょう。
対策は、不足したミネラルを、補うことが大切です。バランス良くミネラルが入っている、経口補水液やスポーツ飲料が適しています。
ストレッチも良いでしょう。筋肉を、縮んでいく方向の逆へ伸ばすと、効果があります。ふくらはぎがつった場合は、足の甲を、ひざに近づけるイメージで行ってください。
これから訪れる寒い冬は、血行が悪くなりやすい季節です。ぬるめのお風呂にゆっくり入ることや、湯たんぽで足元を暖めると、予防になります。
お薬は痛み止め(貼り薬)や、筋肉の緊張を和らげる薬を使います。最近は、予防と素早い効果を期待して、漢方薬も使われています。
こむらがえりが起きたときの、参考になさってください。
それでは、おだいじに。