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健康処方箋 column

輔仁薬局健康処方せんノロウイルスにご用心

ノロウイルスにご用心

author:輔仁薬局新別府前店 薬剤師 内梨雅子
published in:大分合同新聞平成25年2月掲載  No.97

冬場はノロウイルスによる感染性胃腸炎が流行しやすい時期として、注意が呼びかけられています。ノロウイルスは経口感染で、①感染者の便やおう吐物中のウイルスが手指や食品に付着して口に入る、②空気中に浮遊したウイルスを吸い込む、③ウイルスを蓄えた二枚貝を十分に加熱しないまま食べる、といった感染経路が挙げられます。主な症状は吐き気やおう吐、下痢、発熱で通常は1~2日で回復に向かいますが、抵抗力の弱い乳幼児や高齢者では重症化するケースもあります。ノロウイルスに関してはワクチンなどがないため、何よりも感染を未然に防ぐことが大切になってくるわけです。そこで今回は、ノロウイルス感染を予防するポイントについてお話しします。

1.こまめに手を洗う。
●調理や食事の前、トイレの後、便やおう吐物の処理を行った後は、石けんと流水で十分に手を洗いましょう。石けんにウイルスを不活化する効果はありませんが、ウイルスを手からはがしやすくする効果があります。
●手を洗った後は清潔なタオルやペーパータオルで拭いてください。タオルの共用は避けましょう。
2.人からの感染を防ぐ。
●感染者の便やおう吐物を処理する際は、使い捨ての手袋、エプロン、マスクを着け、ペーパータオルなどでウイルスが散らないように静かに取り除きましょう。使用済みの手袋やペーパータオルなどはビニール袋に密封して捨ててくだい。
●ウイルスの付着した床や手すり、衣服などの消毒は、濃度0.02%~0.1%の次亜塩素酸ナトリウム(塩素系漂白剤)が有効です。
〔注〕0.02%~床、トイレのドアノブ、便座など
0.1%~便やおう吐物が直接付いた衣類など
※市販の塩素系漂白剤を薄める際は、「使用上の注意」をよく確認してください。
※次亜塩素酸ナトリウムは手指の消毒には使わないでください。
3.食品からの感染を防ぐ
●食品(特に二枚貝)は中心部分が85℃以上、1分以上になるように加熱しましょう。
●調理器具(まな板、包丁、ヘラ、食器、布きんなど)も85℃以上、1分以上の熱湯消毒が有効です。

おう吐や下痢の症状があらわれた場合は、脱水症状を起こさないように経口補水液やスポーツドリンクなどで水分補給を行うことが大切です。また、自己判断で薬を服用せず、医療機関を受診しましょう。
それでは、お大事に

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