温度や湿度が高くなり、足の蒸れなども起こって、よくいわれる「水虫」の症状が起こっている方も多いのではないでしょうか。一般に水虫といわれる症状は、足が痒くなったり、水疱ができたり、皮がむけたりといったもので、「白癬菌」という真菌によるものです。
現在は、市販の抗真菌薬でも、医療用と同じ有効成分量の外用薬も多く、治療がしやすくなっているといえます。しかし、再発したり根治できない人も多く、その原因として、外用薬を塗る期間の問題があげられます。薬を塗り始めてから2~4週間程度で、軽いものであれば症状が良くなってきます。この段階では、まだ角質層の奥深くに白癬菌が残っていますので、完全に死滅させるには最低でも1ヶ月間、理想的には4ヶ月間、薬を塗り続ける必要があります。
角質層が厚くなる「角質増殖型」や爪の中に菌が入り込んで起こる「爪白癬」では、外用薬では治療ができません。この場合は、内服薬による治療が行われます。毎日続けて飲むタイプと1週間服用して3週間服用を休むタイプなどがあります。これらはいずれも3~6ヶ月続けて服用します。内服薬は、他の薬との影響が起こりやすいため、市販の薬はありません。皮膚科を受診して、処方を受けるようにしてください。
水虫のような症状が出ているからといって必ずしも白癬菌によるものというわけではありません。他に原因がある場合、市販の抗真菌薬を使うとかえって悪化してしまうこともあるので、医師によるきちんとした診断を受けてから治療を始めた方が良いでしょう。
それでは、お大事に。