お薬には、速く効くものもあれば、ゆっくり効くものもあります。
今すぐ痛みをとりたいときには、鎮痛薬はできるだけ速く効くほうが良いでしょう。一方、生活習慣病のお薬などでは、1日1回飲むだけでよい、効果が1日続くものもあります。
一般に、内服薬は、小腸から吸収され肝臓を通って全身に行き渡り、効果が出ます。その効果は、お薬によっては、数時間でほとんどなくなるものがありますし、何日も残っているものもあります。これは、お薬を飲んでから体外に出されるまでに、体の中でいくつかの処理をしていますが、その処理にかかる時間が違うためです。
ゆっくり効くお薬の中には、飲み終わって数日たっても、まだ体の中に残っているものがあります。そんなときに、前のお薬と飲み合わせの悪いお薬を飲むと、思わぬ副作用が出ることがあります。ですから、2種類以上のお薬を、数日間、間を空けて飲む場合でも注意が必要な場合があります。必ず、医師や薬剤師に確認するようにしましょう。
お薬は、その効果を最大に、副作用を最小にすることはもちろん、必要に応じて、速く効くようにしたり、効果が長く続くようにするため、いろいろ工夫されています。注射薬や錠剤やカプセル剤などのようにお薬の形が違うことや用法・用量が違うのには、ちゃんとした理由があります。いろいろなお薬の特徴が生かされるよう、また、思わぬ有害作用が起こらないよう、よく理解してから使うようにしましょう。
それでは、お大事に。