骨がスカスカになり、骨折しやすくなる病気を骨粗しょう症といいます。背骨で症状が進行すると、骨がつぶれたり、変形して、腰が曲がったり、腰や背中が痛くなります。また、体のバランスが悪くなるので、転びやすくなり、骨折のリスクが一層大きくなります。
骨は、加齢により徐々にもろくなっていきますが、運動不足・ホルモンバランスの変化・カルシウムの不足・合併症(ステロイド服用、胃切除など)などにより、そのスピードが早まります。高齢者では、骨折がきっかけで寝たきりになることがよくあります。また、若い人でも無理なダイエットや偏食で、大幅に骨年齢の高い人がいます。健康で自立した日常生活を送るために、骨のことにもっと気を配りましょう。
丈夫な骨を作るためには、カルシウムが必要です。牛乳、チーズ、ヨーグルト、豆腐、しらす干し、ししゃも、わかめ、ゴマなどのカルシウムを多く含む食品をとりましょう。また、カルシウムの吸収を助けるビタミンD(きのこ類、いわしなどの青魚に多く含まれる。)や骨形成を助けるビタミンK(納豆、緑黄色野菜に多く含まれる。)も一緒にとると良いでしょう。逆に、インスタント食品や炭酸飲料などは、カルシウムの吸収を妨げますので、とり過ぎに注意しましょう。
カルシウムを充分にとっても、これを骨に蓄えるには体を動かすことが必要です。適度の運動は骨の新陳代謝を活発にして、カルシウムが骨に定着するのを助けます。運動は日々続けることが大切です。無理をせず、自分の体力に合わせた運動を続けましょう。
食事や運動療法で効果が小さい場合は、お薬で治療します。骨粗しょう症のお薬は、ここ数年で次々と出ていますが、どれも1~2週間位では効果が出ないので、根気よく続ける必要があります。お薬によって服用方法が違うので、あなたにあったものを医師に選んでもらい、骨の健康を保ちましょう。
それでは、お大事に。