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調べてみようBMI

author:輔仁薬局本部 薬剤師 島田 静二
published in:大分合同新聞平成21年1月掲載  No.63

BMI(ビー・エム・アイ)とは、Body Mass Index(肥満指数)の略で、成人の肥満の判定に広く使われている数値です。BMIは、身長と体重のバランスの目安となり、次の計算式で簡単に計算できます。

◆BMI=体重(kg)÷[身長(m)×身長(m)]

たとえば、身長160センチ、体重55キロの人は、55÷(1.6×1.6)を計算して、BMIは21.5(小数第2位四捨五入)となります。

日本肥満学会の定めた基準では、18.5未満が低体重(やせ)、18.5以上25未満が普通体重、25以上が肥満で、肥満はその度合いで肥満1から肥満4の4段階に分けられます。BMI22となる時の体重が標準体重で最も病気になりにくい状態であるとされ、25以上では、高血圧、糖尿病、脂質異常症などの生活習慣病のリスクが2倍以上になり、30以上ではより積極的な減量治療が必要とされています。

また、BMIは平成20年度から開始された特定健診の診断基準のひとつになっています。ただし、BMI25以上でもそれだけで病気というわけではありません。体脂肪率や内臓脂肪型肥満の有無などの肥満のタイプをより詳しく調べ、生活習慣病の発症リスクも見る必要があります。BMIが25以上の人は、一度は内科などを受診して、健康障害の有無や内臓脂肪の状態をきちんと調べた方がよいでしょう。

「太りすぎは万病のもと」と言われ、生活習慣病の予防のためにも肥満の予防が大切です。一般に、太りすぎは、食べすぎ(エネルギーのとりすぎ)と運動不足の結果と言えますが、その実態は人により千差万別です。医師や栄養士など専門家との、食事と運動のバランス、食習慣や運動習慣など生活習慣全般の見直しが必要となるでしょう。肥満予防への簡便な自己管理法として、BMIを時々チェックしてみて下さい。

それでは、お大事に。

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