秋といえば、「食欲の秋」と言われるように、旬となる食材がたくさん店頭に並びます。秋の味覚といえば、いも類やきのこ類、サンマやサケ、ぶどうや柿などが挙げられます。今回はこの中からきのこ類、特に日本で最も栽培量が多く、大分県でもお馴染みの「しいたけ」についてのお話です。健康成分を多数含んでいるしいたけ、その一部をご紹介します。
まず、「エルゴステロール」という成分。これは、日に当たることで骨形成に欠かせない「ビタミンD」に変化します。カルシウムを含む食品と一緒に摂ることで、骨粗鬆症を予防する効果があります。そして、「エリタデニン」という成分は、コレステロールが血管に沈着するのを防ぐ作用があり、血中コレステロールを低下させる効果があります。さらには、免疫細胞を活性化させるといわれる「レンチナン」という成分も含まれています。「レンチナン」は、抗がん剤治療を補う薬としても使われているそうです。
大分県が生産量日本一である干ししいたけは、生しいたけと比べると更に栄養価が高くなることが知られています。乾燥や加熱をすることで香りやうま味がアップします。生しいたけは水分が多く日持ちしないことが難点ですが、干したり冷凍したりすることで、長期間保存することが可能です。また、食べる前に1~2時間干すだけでも栄養価が高くなります。
洗うと風味が失われてしまう為、汚れが気になる場合は軽く払うか、少し湿らせたふきんなどでやさしく拭き取るとよいです。また、軸の部分を捨てていませんか?先端の黒く硬い箇所を除けば食べることのできる部分です。輪切りすると、貝柱のような歯ごたえがあって良いアクセントになります。
一つの食品に偏ることがないように、様々な種類の食品を取り入れ、旬の食材をおいしくいただきましょう。規則正しい生活、バランスの良い食事、適度な運動と、十分な休養・睡眠が基本です。
それではお大事に。